歯周病は、中年以上の日本人の約80%以上の人が罹っている病気で、日本人が歯を失う原因のNo.1です。
同じように口腔ケアをしていても、歯周病になりやすい人とそうでない人がいます。
その違いはどこにあるのでしょうか?
★歯周病の要因は?
歯周病の発症や悪化に関わる要因は、
①口の中の細菌の攻撃力
②患者自身の抵抗力
③生活習慣(環境)
の3つに大きく分けることができます。
■口の中の強い毒素をもつ細菌の増加
人間の口の中には、約300~700種類の細菌がおり、口の中により多くの種類の歯周病菌がいる人は、歯周病のリスクが高いと言えます。
また、「レッドコンプレックス」と呼ばれる3種類の歯周病の原因菌を持っている人もリスクが高いといわれ、特にポルフィロモナス・ジンジバリスという菌を持っていると、歯周病が5倍も進行しやすいと言われています。
■患者自身の抵抗力や免疫力の低下
①糖尿病、予備軍の人
どんなに強力な歯周病菌が攻撃をしてきても、抵抗力や免疫力が高ければやっつけることができますが、糖尿病で免疫力が低下している人は、歯周病に罹りやすく、悪化しやすいと言われています。
また、歯周病が良くなれば、糖尿病も改善するという研究結果があります。
②中高年は免疫力低下に注意
歯周病は、年齢が高くなるほどリスクが高まります。
女性は30歳が歯周病元年といわれています。更年期など、ホルモンバランスが変動する時は特に注意が必要です。
■喫煙習慣
歯周病に影響を及ぼす原因のなかで、最も有害なのはタバコです。
たばこに含まれるニコチンが、免疫機能を阻害し、歯周病の進行を早め、治りにくくするからです。
また、ニコチンが血管を収縮させるため血行が悪くなり、出血しにくくなるので、歯周病が重症化しても気づきにくく、気づいたときには手遅れになってしまうことが多くなります。
歯周病の予防で一番重要なのは、毎日の「歯磨き」です。
しかし、しっかりと歯磨きをしているつもりなのに、虫歯や歯周病に罹ってしまう人がいます。
これは、日々の歯磨きだけでは、口の中の汚れを全て取り除く事はできないからです。
磨き残したプラークがバイオフィルムを形成し、歯石になって3ヶ月ほどで病原性を増していくのです。
歯周病を予防するためには、歯科医院で歯科衛生士に専用の器械や器具を使って徹底的に除去してもらう必要があります。
また、日ごろから歯周病予防効果の高い歯磨剤を使い、ワンタフト歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスなどを効果的に使用などして、できるだけ歯と歯の間や、歯茎付近の歯垢を除去することが必要です。
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